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イスラエル第3の都市ハイファ:自由と平等を謳う,地中海に面した開放的な街 イスラエル旅行記vol2

2018年8月8日朝。今日は朝から日帰り遠足でハイファへ行くことにした。イスラエル渡航歴数回の知人に絶対に行くようにと言われていた都市だった。イスラエルは国土が四国ほどしかないので,移動が楽だ。テルアビブ-ハイファも感覚的には東京-横浜往復くらい。とはいえ,海外では列車遅延の可能性もあるので,早めに宿を出る。

バスを乗るコツもわかり(つまりGoogleマップさえあればどうにかなる),駅に行くバス停まで10分くらい歩く。昨日は気づかなかったが,途中にマーケットがあり,綺麗に並んだ食材を見たら急に元気が出てきた。やはり,その国で何が食べられるのか,食文化を把握することは重要だ。イスラエルはオリーブ,ナッツ類,ハーブなどが特産で,量り売りのお店が多数ある。帰りに寄ろう。

リビンスキー通りのナッツ量り売り

リビンスキー通りのハーブ量り売り:買いたかったが,ヘブライ語がちっともわからず断念

列車に乗るのも慣れたらとてもわかりやすい。窓口で切符を買い,オンタイムに列車到着。車内は通勤客で席は埋まっていたけれど,運良くボックス席に座れた。向かい席のまだ20代と思われる男性も,隣の若い女の子も軍服を着ている。イスラエルでは軍服姿の人が歩いているのは普通の光景だ。

ハ・ハガナー駅:さまざまなタイプの列車が走っており,旅情がある

さてハイファ行き,てっきり「ハイファ」という駅で降りればいいのかと思っていたら,ハイファには3つも駅がある。それに列車に乗ってから気づき,どういうルートで歩くのかも何も考えていなかったので,車中で地図とにらめっこしながら,本日のルート思案。ギリギリのところでルート決定,一番テルアビブ寄りのバド・ガリーム駅で慌てて降りた。

予想以上にとても小さな駅だった。駅前に何もない。ここからロープウェイの駅まで徒歩で行くつもり。暑い中鼻歌まじりにトボトボと普通の住宅街の中を歩く。

目標のロープウェイは見えるものの,暑い。何もない

10分くらい歩くと右手に…おや? もしかしてあれは海? そう海,しかも地中海が!
観光客がだれもいないイスラエル・ハイファから見た地中海。お得すぎるでしょ!
テキトープランニングのなせる技ですね。

ハイファから見た最初の地中海

砂浜から地中海を眺める:この写真だけだとヨーロッパにいるような錯覚を起こす

そして正面にはロープウェイが見える。乗降客がだれもいないロープウェイ。あの丘の上を目指して片道切符で乗り込む。地中海が一望できるこんな素敵なロープウェイがひっそりとあるという贅沢。

ロープウェイの駅がようやく見え始めた

本当にだれも乗っていないロープウェイ。子供の頃に戻った気分だった

数分でロープウェイの旅は終わり,あっという間に丘の上に到着。すぐ目の前にはカルメル派修道会のステラ・マリス・カルメリット教会がある。ごめんなさい,カルメル派と言われてもなんのことやらわからない。ここはチラ見して,すぐに次の目標,バハーイー庭園を目指す。12時からの庭園内ツアーに間に合うように,Googleマップをみながらバスを乗り継ぐ。念のためバスの運転手さんにも行き方を聞いてみると,バス停1つタダ乗りさせてくれたり,ここで降りろと言われたり,あっちへ行けと言われたり,ずいぶんGoogleマップとは違う行き方になる。いずれにしてもイスラエルの人はとても親切。

ハイファの坂道:実はハイファは世界の名だたるIT企業が集まる街だ。この家は豪邸なので,もしかしたらIT企業関係者が住んでいる?列車からもGoogleビルが見えた。

バスに乗ったり歩いたり,ハイファの坂道を楽しみながら,ちょうどいい時間にバハーイー庭園に到着。ここはバハーイー教の聖地だそうだ。バハーイー教と言われても,日本人にはなんのことやらわからない。どうやらイスラム教から派生したが,現在では独立した宗教で,自由平等を謳っているわりと先進的な宗教らしい。聖職者もいないようだ。そんな比較的新しい宗教の庭園だが,残念,ツアーはこの曜日だけお休みだそうで,庭園入り口だけの散策となった。ファイファの町を一望でき,遠くには地中海が望める整備されたなんとも不思議なカルチャーの庭園。今,宗教のカオスの国,イスラエルにいるのだなと改めて実感する。

バハーイー庭園全景:地中海を見下ろす整備された庭園

バハーイー庭園の入り口付近:日差しはきついが,コントラストが美しい

さあ,もうテルアビブに戻ろう。テルアビブから地中海を眺めたくなった。それに今夜はライブハウス探しをしなければ。


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