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伊豆熱川 癒しを求めて源泉巡り

仕事に追われ、時間のない日常生活にストレスはつきもの
時期は冬 都会の寒さに心まで冷え切ってしまいそう
都会からすぐ行ける伊豆熱川は源泉豊富な温泉地
ストレスを解消し身も心も温めるため、新たな気分転換法を模索する1人旅へ

自然豊かな温泉の町 伊豆熱川

電車から降りると山に海に温泉の湯気。
ここは伊豆熱川。温泉を活用してワニやバナナを展示しているバナナワニ園や、旅館やホテルが数多くある、温泉スポットとして有名な場所である。
自噴源泉櫓から温泉をくみ上げている場所が多くあり、町には湯気が立ち並ぶ。
寒さが増して来た今日この頃。暖かそうな湯気につられ、櫓の元へ行ってみることに。

駅のホームから町を見渡すと、すぐそばに自噴源泉櫓が

駅横の櫓に近づくと、湯気が風になびかれ降りかかってくる。湯気に包まれるとほんのり暖かく、嫌悪感のない優しい硫黄の匂いが。これぞ温泉地ならではの香り。

御湯かけ弁財天

側溝からもくもくと湧き出る湯気を横目に、さらに坂を下るとまた源泉櫓。今度は梛の木と御湯かけ弁財天がセットで並んでいる。
縁結びの木ともされる梛の木には絵馬がたくさん結ばれていた。


それにしても、なぜ櫓と共に御湯かけ弁財天があるのか。
ある日、この土地の先代の所有者である大阪商船の船長の夢枕に弁財天が現れた。
弁財天は「熱川のこの地を掘れ。そこには豊富な熱泉が噴出するであろう。」とお告げをする。その際に「温泉の傍らに我が像を立て、その温泉をかけ願をかければ土地は繁盛し諸願は必ず叶うであろう。」と申された。そのお告げにより、ここに自噴源泉櫓と御湯かけ弁財天が作られたのである。

源泉が湧き出ている櫓の下部。勢いよく温泉が噴き出ている。

櫓を見ていると、地元の焼肉屋の方が源泉を汲みに来ていた。源泉は地元住民にも親しまれているようだ。熱川ほっとぱぁーく


川に沿ってさらに降ると海が見えてくる。その海の目の前に櫓があったが湯気は出ていない。
しかし櫓の周りには足湯が流れている。そこで足湯につかりながら海を眺めることにした。
足湯の周りには整えられた植物に足つぼ床、屋根付きの休憩できるベンチがある。

風が強かったがお湯の温度は程よく、じんわりと足が温まっていく

天気が良ければ足湯に浸かりながら伊豆七島が見えるのだが、この日は残念ながら曇り空

夏祭りの時は海岸にて花火が打ち上げられるため、足湯に浸かりながら海に浮かぶ花火を見ることもできる。海辺近くの足湯ならではの特権だ。源泉は動物にも好かれる


行とは別ルートで寄り道をしながら駅の方へ坂を上ると、いくつか源泉櫓が。よく見ると、櫓付近が暖かいため猫のたまり場になっていた。源泉櫓は人だけではなく、動物も利用する施設になっていたようだ。

 

熱川湯の華ぱぁーく

駅につき、電車の時間までまだ余裕があるため駅前の足湯へ。周りには浜田源泉、温泉資料館、源泉卵用玉子池がある。
温泉資料館の中には、昭和時代の温泉熱を利用した熱川製塩所風景が飾られている。他にも、片手では持ちきれないほど大きな天然の湯の花の展示や休憩スペースが設けられている。


この時の温度は約40度。熱川ほっとぱぁーくより少し熱めに感じられる。こちらの足湯は源泉かけ流しのため温度の上がり下がりがあるのだ。柱に設置されている温度計を確認してから入ることをおすすめしたい。

せっかく玉子池があるので、1つ100円の源泉玉子セットを購入。玉子池の温度は76度。卵を約13分つけることに。温泉資料館の人が、源泉温度と源泉に入れる目安時間を教えてくれたため、綺麗にとろける黄身の源泉玉子ができた。ちなみに、こちらの源泉玉子の謳い文句は「百歳まで生きられる源泉玉子」。こちらと関係があるわけではないが、熱川に住んでいる方はお年を召しても元気に働いている方が多い。そんな方々の姿を見て、私も頑張らねばと勇気づけられたのだった。


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