日本人にとってフィンランドはサンタクロースやノルディックスキー、サウナなどを連想させる北欧の一国だが直行便のフライトでヘルシンキまで約9時間半の旅
昨今では日本からもっとも近いヨーロッパといわれるようになった

なかでもバルト海に浮かぶ6700の群島、夏のオーランド諸島は
蒸し暑さとは無縁の爽やかな海のリゾートだ

夜になっても沈まない太陽 おだやかな海と緑深い小島がこころを癒してくれる

白夜

北緯60度にあるオーランドでは6〜8月は白夜の季節。夜11時を過ぎても太陽は沈まない    Photo=佐々木龍

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日本人にとってフィンランドはサンタクロースやノルディックスキー、サウナなどを連想させる北欧の一国だが直行便のフライトでヘルシンキまで約9時間半の旅
昨今では日本からもっとも近いヨーロッパといわれるようになった

なかでもバルト海に浮かぶ6700の群島、夏のオーランド諸島は
蒸し暑さとは無縁の爽やかな海のリゾートだ

夜になっても沈まない太陽 おだやかな海と緑深い小島がこころを癒してくれる

白夜

北緯60度にあるオーランドでは6〜8月は白夜の季節。夜11時を過ぎても太陽は沈まない    Photo=佐々木龍

フィンランドとスウェーデンが共存する北欧リゾート

オーランド諸島は不思議なリゾートだ。フィンランドでありながら歴史的な経緯から独立した自治領として独自の議会や権利をもっている。公用語はスウェーデン語で住民には独自のパスポートが発行されている。

日本との縁も深い。オーランドは第一次世界大戦末期、フィンランドがロシア帝国から独立した際、多くの島民がかつてのスウェーデン王国への帰属を希望したことから国際問題化。そこで1921年に当時の国際連盟が仲裁に入って紛争を解決した。そのときの事務次官が新渡戸稲造だ。そんなことから「イナゾウ・ニトベ」はオーランド人たちにとってだれもが知っている日本人なのだ。

住民の4割が住むという町の中心マリエハム(Mariehamn)は中世からの貿易中継地として栄えた美しい港町。現在もストックホルムやヘルシンキへ向かう大型フェリーが一日に何便も入港して多くの観光客が訪れる。

岩礁からなる6700の群島のほとんどは無人島で、静かな波間を無数のヨットやボードが往来する。島のいたるところにマリーナや桟橋があり世界中から船乗りが訪れる。

プライベートアイランドリゾートが充実しており、島を訪れる客はボートでコテージに上陸しサウナに入って夏の白夜をのんびり楽しむ。これぞオーランドスタイルのバカンスだ。

博物館

マリエハムの観光島「Kobba klintar」。島のカフェからはバルト海をゆく大型フェリーを間近に眺められる。

博物館2

Kobba klintarには博物館になった古い船乗り小屋がある。館内には往時の生活道具や往時の船の機関室の様子とエンジニアの人形を置いて再現

船乗り人形

最上階ベランダには船乗り人形が