2018年8月11日,土曜。今日はユダヤの安息日・シャバット。でもリゾート地のエイラートはほとんど稼働している。シャバット時に活動したかったら,リゾートを選べばいい。シャバットを味わいたいのなら,エルサレムを選べばいいと思う。ただ,休暇日数の少ない日本人旅行者は「活動」を選ばずにはいられない,しかも隣の国へ行けばシャバットは関係ない。と,イスラエルに来る前にここまではぼんやり考えていた。
しかし,隣の国ヨルダンに行くには面倒な国境越えがある…とモヤモヤしたまま旅は始まっていた。しかし,来てみてからわかることもある。国境越えはそんなに面倒じゃなさそうだ,そういえばツアーもある,などなど。ということで,今日はツアーを使ってヨルダン・ペトラ遺跡へ行くことにした。イスラエル−ヨルダンの国境は2つある。その一つがエイラート空港のすぐ近くにあるアカバボーダーで,公式なボーダーらしい(もう一つのキングフセインブリッジボーターは非公式だそう)。
宿には7時にツアーバスがピックアップにきてくれて,すぐにアカバボーダーに到着。まずはツアー料金以外に高額の出国税を徴収された。お財布が痛い。でも,二度と来ないかもしれないと考えると仕方ないか。ツアーということで,すべてツアー会社に任せて国境越えの手続き終わるのをひたすら待つ。何でこんなに待たされているのかわからないほど待つ。途中,セキュリティーチェックだの免税店だのを通過し,まっすぐな陸路を通り抜けてやっとヨルダンに入国。ここでも入国税を取られる。7時にアカバボーダーに入り,出入国だけで2時間はかかった。

イスラエル側のアカバボーダー

いっこうに終わらない出国手続きをツアー客全員がひたすら待つ

イスラエル出国から徒歩で少なくとも5分は歩き,ようやくヨルダンへ入国。国境とは単なる線ではなく,案外距離があると知った

ヨルダンに入りやっとツアーが始まる。と言っても,ひたすら荒野をバスが走る。砂の大地以外に何もない。バスに揺られること2時間以上,やっとペトラの街が見えてきた。やはりイスラエルとは雰囲気が違う。本当の中近東という感じ。当たり前だが,文字もヘブライ語からアラビア語になっているし,USドルでもOKという看板が目につく。イスラエルのすぐ真横の国なのに,気候も文化も裕福度もまったく違う。

荒涼とした不毛の大地,ただそれしかない。

街を通り抜けてペトラ遺跡の入口に到着。エントランスはとても綺麗に作ってある。日本からの援助もあったようだ。しかし,このペトラ遺跡の入場料がべらぼうに高い(ツアー料金に含まれていたけれど)。1日券で90ディナール。日本円にして13000円くらい。世界遺産になっているとはいえ,ペトラ遺跡が間違いなくヨルダンの国家予算を支えているものと思われる。ヨルダンという国の貧しさと危うさを感じてしまう。

ペトラの入口はかなり整備されていて,観光名所っぽい

エントラスをくぐり抜け,ペトラ遺跡散策が始まる。太陽がジリジリと照りつける上に,土の反射が強くてサングラス,長袖は必須。エイラートの海辺の暑さとはまた違った,乾いた大地の暑さだ。時間は12時ごろ,ツアーだというのに,ランチは遺跡を見た後だという。つまりランチなし。朝ごはんを食べない私にとって,それはかなり辛い。空腹と暑さを我慢し,日焼けも気にしながらただ歩く。途中途中でラクダやロバに乗らないかとしつこく言ってきたり,チケット落としたでしょと声をかけて何か騙し取りそうな感じの男の子がくっついて来たりと,いかにも中近東っぽい商売が執り行われている。これもまた海外の旅っぽくていいかなと思う。

やっとペトラ散策が始まったと思ったが,ひたすら歩かねばならずただ暑い

ようやく断崖絶壁に囲まれた道になり,日陰ができて少し楽になる。ポイントごとにツアーコンダクターの話を聴き,皆さん暑さに耐えながらトボトボ歩くこと約1時間。突如目の前に神殿が現れる。圧巻。

ようやく絶壁が現れて,少し涼しくなった

1時間くらい歩いて,突如神殿が現れた

このペトラ遺跡は長らく忘れ去られていて,いまだ解明されていない謎が多い遺跡とのこと。映画『インディージョーンズ』の舞台にもなったことで一躍有名になり,今では海外観光客がひっきりなしに来ている。この遺跡の歴史や詳細についてはほかに譲る。世界の歴史に疎い私にとって,いろいろ説明されてもちっともわからず,細かいことは知らずにただ見に来たのだった。

しばし,ペトラの写真をお楽しみください。これで十分じゃないかと思うのは私だけだろうか?

神殿近景

神殿を背にして,来た道を振り返る

ラクダも休憩中。ちなみにラクダはMERSの感染源といわれているため触ってはいけない

円形劇場跡。こんな不毛の土地に劇場があることが不思議でならない

何かの建物の痕跡。宮殿に限らずこれだけ美しい建築を生み出す古代文明とは?

さらに奥の丘を登ると遺跡がたくさんあり,丘の上から観る遺跡群の眺めは壮観らしい。1dayツアーではそこまで登る時間がないため残念ながらここまで。

暑さと空腹を我慢して帰路につく。やっとここで遅いランチ。もりもり食べる。おかげで晩御飯は軽くて済む。帰りのツアーバスは途中でエンストして運転手さんが修理で大変そうだったけれど,イスラエルへの再入国はあっという間に終わり,なんとか夜にはエイラートに戻った。行きがあれだけ大変だったので,帰りがあっけなかった。

日没直前にようやくエイラートに戻ることができた

さて,明日はもうエイラートを離れ,最終都市エルサレムへ行かなければならない。

2018年8月11日,土曜。今日はユダヤの安息日・シャバット。でもリゾート地のエイラートはほとんど稼働している。シャバット時に活動したかったら,リゾートを選べばいい。シャバットを味わいたいのなら,エルサレムを選べばいいと思う。ただ,休暇日数の少ない日本人旅行者は「活動」を選ばずにはいられない,しかも隣の国へ行けばシャバットは関係ない。と,イスラエルに来る前にここまではぼんやり考えていた。
しかし,隣の国ヨルダンに行くには面倒な国境越えがある…とモヤモヤしたまま旅は始まっていた。しかし,来てみてからわかることもある。国境越えはそんなに面倒じゃなさそうだ,そういえばツアーもある,などなど。ということで,今日はツアーを使ってヨルダン・ペトラ遺跡へ行くことにした。イスラエル−ヨルダンの国境は2つある。その一つがエイラート空港のすぐ近くにあるアカバボーダーで,公式なボーダーらしい(もう一つのキングフセインブリッジボーターは非公式だそう)。
宿には7時にツアーバスがピックアップにきてくれて,すぐにアカバボーダーに到着。まずはツアー料金以外に高額の出国税を徴収された。お財布が痛い。でも,二度と来ないかもしれないと考えると仕方ないか。ツアーということで,すべてツアー会社に任せて国境越えの手続き終わるのをひたすら待つ。何でこんなに待たされているのかわからないほど待つ。途中,セキュリティーチェックだの免税店だのを通過し,まっすぐな陸路を通り抜けてやっとヨルダンに入国。ここでも入国税を取られる。7時にアカバボーダーに入り,出入国だけで2時間はかかった。

イスラエル側のアカバボーダー

いっこうに終わらない出国手続きをツアー客全員がひたすら待つ

イスラエル出国から徒歩で少なくとも5分は歩き,ようやくヨルダンへ入国。国境とは単なる線ではなく,案外距離があると知った

ヨルダンに入りやっとツアーが始まる。と言っても,ひたすら荒野をバスが走る。砂の大地以外に何もない。バスに揺られること2時間以上,やっとペトラの街が見えてきた。やはりイスラエルとは雰囲気が違う。本当の中近東という感じ。当たり前だが,文字もヘブライ語からアラビア語になっているし,USドルでもOKという看板が目につく。イスラエルのすぐ真横の国なのに,気候も文化も裕福度もまったく違う。

荒涼とした不毛の大地,ただそれしかない。

街を通り抜けてペトラ遺跡の入口に到着。エントランスはとても綺麗に作ってある。日本からの援助もあったようだ。しかし,このペトラ遺跡の入場料がべらぼうに高い(ツアー料金に含まれていたけれど)。1日券で90ディナール。日本円にして13000円くらい。世界遺産になっているとはいえ,ペトラ遺跡が間違いなくヨルダンの国家予算を支えているものと思われる。ヨルダンという国の貧しさと危うさを感じてしまう。

ペトラの入口はかなり整備されていて,観光名所っぽい

エントラスをくぐり抜け,ペトラ遺跡散策が始まる。太陽がジリジリと照りつける上に,土の反射が強くてサングラス,長袖は必須。エイラートの海辺の暑さとはまた違った,乾いた大地の暑さだ。時間は12時ごろ,ツアーだというのに,ランチは遺跡を見た後だという。つまりランチなし。朝ごはんを食べない私にとって,それはかなり辛い。空腹と暑さを我慢し,日焼けも気にしながらただ歩く。途中途中でラクダやロバに乗らないかとしつこく言ってきたり,チケット落としたでしょと声をかけて何か騙し取りそうな感じの男の子がくっついて来たりと,いかにも中近東っぽい商売が執り行われている。これもまた海外の旅っぽくていいかなと思う。

やっとペトラ散策が始まったと思ったが,ひたすら歩かねばならずただ暑い

ようやく断崖絶壁に囲まれた道になり,日陰ができて少し楽になる。ポイントごとにツアーコンダクターの話を聴き,皆さん暑さに耐えながらトボトボ歩くこと約1時間。突如目の前に神殿が現れる。圧巻。

ようやく絶壁が現れて,少し涼しくなった

1時間くらい歩いて,突如神殿が現れた

このペトラ遺跡は長らく忘れ去られていて,いまだ解明されていない謎が多い遺跡とのこと。映画『インディージョーンズ』の舞台にもなったことで一躍有名になり,今では海外観光客がひっきりなしに来ている。この遺跡の歴史や詳細についてはほかに譲る。世界の歴史に疎い私にとって,いろいろ説明されてもちっともわからず,細かいことは知らずにただ見に来たのだった。

しばし,ペトラの写真をお楽しみください。これで十分じゃないかと思うのは私だけだろうか?

神殿近景

神殿を背にして,来た道を振り返る

ラクダも休憩中。ちなみにラクダはMERSの感染源といわれているため触ってはいけない

円形劇場跡。こんな不毛の土地に劇場があることが不思議でならない

何かの建物の痕跡。宮殿に限らずこれだけ美しい建築を生み出す古代文明とは?

さらに奥の丘を登ると遺跡がたくさんあり,丘の上から観る遺跡群の眺めは壮観らしい。1dayツアーではそこまで登る時間がないため残念ながらここまで。

暑さと空腹を我慢して帰路につく。やっとここで遅いランチ。もりもり食べる。おかげで晩御飯は軽くて済む。帰りのツアーバスは途中でエンストして運転手さんが修理で大変そうだったけれど,イスラエルへの再入国はあっという間に終わり,なんとか夜にはエイラートに戻った。行きがあれだけ大変だったので,帰りがあっけなかった。

日没直前にようやくエイラートに戻ることができた

さて,明日はもうエイラートを離れ,最終都市エルサレムへ行かなければならない。