イスラエルへ行くというだけでほとんどの日本人が「治安は大丈夫?」と聞いてくる。日本人にとって、イスラエルは気にはなるけれど距離的にも心理的にもとても遠い国。確かにテロはあるかもしれない。でも日本だってテロはあるし、地震もあるし、危険かどうかはどこの国にいたとしても運次第といつも思っている。
ネットで調べてみても、テロ以外で危険という情報はみかけない。むしろ治安がいいという情報すらある。それより勝るのはなぜあの地で世界三大宗教が生まれ、なぜいつも揉めるのかを知りたかった。いや、知るというよりはこの目で見て感じたかった。何千年と歴史のある地をたかが数日間で知ることは不可能かもしれない。でも,五感すべてを働かせて、理屈抜きに感じることができるのが旅の醍醐味じゃないかと。
イスラエル7泊の旅、どうぞお付き合いください。中近東情勢は目まぐるしく変わるので、あえて今回は日付を入れることにしました。

2018年8月7日、香港経由で20時間かけて首都テルアビブ、ベン・グリオン国際空港着。USドルだけは日本から持って行き、空港から列車に1駅乗ることに。早速切符の買い方が不明で、駅の人に親切にしてもらう。たった1駅でもう街の中心部,宿の最寄りのHaHagana駅に着く。成田は都内から遠すぎだけど、空港と市内がこれだけ近いのも珍しい。駅から宿まではさらにバス。バス番号だけは把握しているけれど、イスラエル通貨は持っておらず(これもエセ情報でUSDだけで通じると思っていたし、駅には両替もなく…)、乗ることができなかった。最初だけはお勉強ということでタクシーで宿へ。

ベン・グリオン国際空港

空港から駅への乗り継ぎはわかりやすい

どうやらテルアビブはバスに乗れないとかなり不便な町ということが判明。黄色いICカード(日本でいうスイカ)を作れば、国内のバス・列車にほぼ全部乗れるということで、カードの作り方を宿の人に聞く。
宿に荷物だけ預け,再び駅の方へ徒歩で戻り、セントラル・バスステーションでカードを作ることになった。入口でセキュリティーチェックを受けて、係のおじさんにカードを作る場所を教えてもらって中に入ると,かなりボロい…少しはショッピングモールっぽくなってはいるものの、店舗もスカスカ,工事中だったり怪しい雰囲気だったり。チケット売り場のような窓口があったので聞いてみたら、ここではないと言われ、なにやら裏の怪しいオフィスへ。パスポートを見せ、写真撮影。いったいバス車内で簡単にカードが作れるというネット情報はなんだったんだろうか…カード作成は無料、でもチャージはさっきの窓口でするそうだ。30シュケルからチャージ可能とのこと。カード作成時に係のおばちゃんに次の目的地・テルアビブ美術館への行き方を聞く。道路のあちら側、90mくらい歩いたところで、バスNo.はいくつで、バスを降りてからはこの道を歩いて徒歩10分だと懇切丁寧に教えてもらう。どうもイスラエル人は几帳面のようだ。

セントラルバスステーション内:この写真よりももっと雰囲気は怪しい

おばちゃんの言う通りにしたら、何の問題もなくテルアビブ美術館に到着。正直とのところ、テルアビブはあまり綺麗な街ではない。中東とヨーロッパを混ぜたような都会。つまりゴミも多いし、工事中のところも多いし砂っぽい。でも、この美術館に入ったとたんに別世界。建物も展示もすべてコンテンポラリーアートの世界にしっかりなっている。ただ、日本から到着したばかりで睡眠不足な上に、テルアビブの暑さにかなりまいっていて、美術館が涼しかったのが実は一番ありがたかった。

宿の近くのテルアビブの普通の景色:お世辞にも綺麗な街並みとは言えない

テルアビブ美術館外観

リキテンスタインの壁画:美術館にはルノアール,ピカソ,コンテンポラリーアートまでさまざまな時代,各国のアートが集結している

そして宿近くのセルバンデスダンスセンターに戻る。美術館のinfoでバスでの行き方を聞いたら、ここでも非常に丁寧にルートを教えてくれた。日本で買っておいたSIMカードがあったのでスマホ大活躍。Googleマップで位置を確認しながら、バスを降りる。14:00,ちょうどタイミングよくBox officeが開く。本日の演目はスペインのカンパニーによるフラメンコを取り入れたコンテンポラリーダンスとのこと。明日はスペインの歌がメインだから、ダンスを観たいなら今夜にしたほうがいいと言われる。イスラエルに来てスペインか…と思いつつ、コンテンポラリーダンス自体を観る機会もそんなにないので購入。ちなみにこのダンスセンターのチケットはネットでは買えないそうだ。

セルバンデスダンスセンター外観

ダンスセンターから宿は徒歩6、7分程度のところ。宿に戻って、チェックインを済ませ、シャワーを浴びて一休み。古い建物だけれど、落ち着いたおしゃれな感じで部屋も広くてまあまあいい感じ。イスラエルは物価が高いので、今回は久しぶりにドミトリーにしてみた。おかげで7泊で2万円程度で済んだ。そして我ながらびっくりしたのは、ドミトリーでも爆睡できる自分を新発見。年々図々しくなっているからなのか、単に日本で慢性的に睡眠不足でコロッと寝る術を身につけたのか。もう一つ落とし穴として、イスラエルのドミトリーは年齢に上限があるところが多い。そして自分が年齢オーバーなことを知りつつ予約し、無問題でした! この歳になってもドミトリー泊をすることに問題があるということなのかもしれないけれどね。ただ、お金の問題ではなく、自分がばあさんになってもゲストハウス泊の旅はやめないと思うのです。なぜなら、楽しいから。

ダンスの前に腹ごしらえ。宿の近くにはちょうどいいレストランもなく、お腹がすいているというわけでもなかったので、近くのミニスーパーで買ったサンドウィッチとフルーツで済ませる。
フライトの疲れもかなりふっとび、いざダンスセンターへ。ゲートの奥にはダンスの脚の装飾が上からぶら下がっていて可愛い。クラシックギターを弾いている人もいる。大好きな曲,カヴァティーナをちょうど弾いていて、私のテンション最高にアップ。そうそう、俳優の森山未來さんもイスラエルにダンス留学してるんですよ。彼のダンスも素晴らしいので、YouTubeなどで観てみてくださいね。

ダンスの脚がぶら下がっていて可愛い

さてそのフラメンコなコンテンポラリーダンスは,カンテ(歌い手)も演奏もライブで,バレエベースのダンスにフラメンコのステップが入っていて予想以上に面白かった。終演後もスタンディングオベーションで,イスラエル人ってダンスが好きなんだなと。テルアビブ滞在が長かったら,ここに通いつめるのも楽しそうだ。

ダンス終演直後:ダンサーが全員男性だったのが少々に気になったが。

満足感に浸りながら,イスラエル・テルアビブ初日は終了。
明日はちょっと遠出でハイファへ。

イスラエルへ行くというだけでほとんどの日本人が「治安は大丈夫?」と聞いてくる。日本人にとって、イスラエルは気にはなるけれど距離的にも心理的にもとても遠い国。確かにテロはあるかもしれない。でも日本だってテロはあるし、地震もあるし、危険かどうかはどこの国にいたとしても運次第といつも思っている。
ネットで調べてみても、テロ以外で危険という情報はみかけない。むしろ治安がいいという情報すらある。それより勝るのはなぜあの地で世界三大宗教が生まれ、なぜいつも揉めるのかを知りたかった。いや、知るというよりはこの目で見て感じたかった。何千年と歴史のある地をたかが数日間で知ることは不可能かもしれない。でも,五感すべてを働かせて、理屈抜きに感じることができるのが旅の醍醐味じゃないかと。
イスラエル7泊の旅、どうぞお付き合いください。中近東情勢は目まぐるしく変わるので、あえて今回は日付を入れることにしました。

2018年8月7日、香港経由で20時間かけて首都テルアビブ、ベン・グリオン国際空港着。USドルだけは日本から持って行き、空港から列車に1駅乗ることに。早速切符の買い方が不明で、駅の人に親切にしてもらう。たった1駅でもう街の中心部,宿の最寄りのHaHagana駅に着く。成田は都内から遠すぎだけど、空港と市内がこれだけ近いのも珍しい。駅から宿まではさらにバス。バス番号だけは把握しているけれど、イスラエル通貨は持っておらず(これもエセ情報でUSDだけで通じると思っていたし、駅には両替もなく…)、乗ることができなかった。最初だけはお勉強ということでタクシーで宿へ。

ベン・グリオン国際空港

空港から駅への乗り継ぎはわかりやすい

どうやらテルアビブはバスに乗れないとかなり不便な町ということが判明。黄色いICカード(日本でいうスイカ)を作れば、国内のバス・列車にほぼ全部乗れるということで、カードの作り方を宿の人に聞く。
宿に荷物だけ預け,再び駅の方へ徒歩で戻り、セントラル・バスステーションでカードを作ることになった。入口でセキュリティーチェックを受けて、係のおじさんにカードを作る場所を教えてもらって中に入ると,かなりボロい…少しはショッピングモールっぽくなってはいるものの、店舗もスカスカ,工事中だったり怪しい雰囲気だったり。チケット売り場のような窓口があったので聞いてみたら、ここではないと言われ、なにやら裏の怪しいオフィスへ。パスポートを見せ、写真撮影。いったいバス車内で簡単にカードが作れるというネット情報はなんだったんだろうか…カード作成は無料、でもチャージはさっきの窓口でするそうだ。30シュケルからチャージ可能とのこと。カード作成時に係のおばちゃんに次の目的地・テルアビブ美術館への行き方を聞く。道路のあちら側、90mくらい歩いたところで、バスNo.はいくつで、バスを降りてからはこの道を歩いて徒歩10分だと懇切丁寧に教えてもらう。どうもイスラエル人は几帳面のようだ。

セントラルバスステーション内:この写真よりももっと雰囲気は怪しい

おばちゃんの言う通りにしたら、何の問題もなくテルアビブ美術館に到着。正直とのところ、テルアビブはあまり綺麗な街ではない。中東とヨーロッパを混ぜたような都会。つまりゴミも多いし、工事中のところも多いし砂っぽい。でも、この美術館に入ったとたんに別世界。建物も展示もすべてコンテンポラリーアートの世界にしっかりなっている。ただ、日本から到着したばかりで睡眠不足な上に、テルアビブの暑さにかなりまいっていて、美術館が涼しかったのが実は一番ありがたかった。

宿の近くのテルアビブの普通の景色:お世辞にも綺麗な街並みとは言えない

テルアビブ美術館外観

リキテンスタインの壁画:美術館にはルノアール,ピカソ,コンテンポラリーアートまでさまざまな時代,各国のアートが集結している

そして宿近くのセルバンデスダンスセンターに戻る。美術館のinfoでバスでの行き方を聞いたら、ここでも非常に丁寧にルートを教えてくれた。日本で買っておいたSIMカードがあったのでスマホ大活躍。Googleマップで位置を確認しながら、バスを降りる。14:00,ちょうどタイミングよくBox officeが開く。本日の演目はスペインのカンパニーによるフラメンコを取り入れたコンテンポラリーダンスとのこと。明日はスペインの歌がメインだから、ダンスを観たいなら今夜にしたほうがいいと言われる。イスラエルに来てスペインか…と思いつつ、コンテンポラリーダンス自体を観る機会もそんなにないので購入。ちなみにこのダンスセンターのチケットはネットでは買えないそうだ。

セルバンデスダンスセンター外観

ダンスセンターから宿は徒歩6、7分程度のところ。宿に戻って、チェックインを済ませ、シャワーを浴びて一休み。古い建物だけれど、落ち着いたおしゃれな感じで部屋も広くてまあまあいい感じ。イスラエルは物価が高いので、今回は久しぶりにドミトリーにしてみた。おかげで7泊で2万円程度で済んだ。そして我ながらびっくりしたのは、ドミトリーでも爆睡できる自分を新発見。年々図々しくなっているからなのか、単に日本で慢性的に睡眠不足でコロッと寝る術を身につけたのか。もう一つ落とし穴として、イスラエルのドミトリーは年齢に上限があるところが多い。そして自分が年齢オーバーなことを知りつつ予約し、無問題でした! この歳になってもドミトリー泊をすることに問題があるということなのかもしれないけれどね。ただ、お金の問題ではなく、自分がばあさんになってもゲストハウス泊の旅はやめないと思うのです。なぜなら、楽しいから。

ダンスの前に腹ごしらえ。宿の近くにはちょうどいいレストランもなく、お腹がすいているというわけでもなかったので、近くのミニスーパーで買ったサンドウィッチとフルーツで済ませる。
フライトの疲れもかなりふっとび、いざダンスセンターへ。ゲートの奥にはダンスの脚の装飾が上からぶら下がっていて可愛い。クラシックギターを弾いている人もいる。大好きな曲,カヴァティーナをちょうど弾いていて、私のテンション最高にアップ。そうそう、俳優の森山未來さんもイスラエルにダンス留学してるんですよ。彼のダンスも素晴らしいので、YouTubeなどで観てみてくださいね。

ダンスの脚がぶら下がっていて可愛い

さてそのフラメンコなコンテンポラリーダンスは,カンテ(歌い手)も演奏もライブで,バレエベースのダンスにフラメンコのステップが入っていて予想以上に面白かった。終演後もスタンディングオベーションで,イスラエル人ってダンスが好きなんだなと。テルアビブ滞在が長かったら,ここに通いつめるのも楽しそうだ。

ダンス終演直後:ダンサーが全員男性だったのが少々に気になったが。

満足感に浸りながら,イスラエル・テルアビブ初日は終了。
明日はちょっと遠出でハイファへ。