さて、翌朝。昨日の曇り空とは打って変わって、晴れ!山並みが見える。登山には最適じゃないかと気合いを入れて、バスターミナルへ。

銅門1

少しだけ日本語が話せる受付のおじさんから7時25分発のバスチケットを買い、ムクムギの入り口となる銅門という村にバスに揺られること約50分で到着。すぐ裏手の交番へ入山登録をしに行く。

銅門2

早速、お巡りさんに「入山登録したいんですけど〜」と言ったら、「ダメ!デンジャラス!」とにべもなく却下されてしまった。スーパー台風侮りがたし…

タロコ渓谷に行けず、ムクムギにも行けず、何のために花蓮に来たのだろう。しかも帰りのバスまで3時間もある。交番にずっといても仕方ないので、銅門の村を歩くことにした。

ムクムギに行かずとも、すでに山深く自然を感じられるのはありがたい。

銅門3

もっと山奥に行ったら、水も自然もさらに綺麗なんだろうなと妄想しながら歩く。

犬と車椅子と自然。不思議な光景。

銅門5

この村はやたら犬が多く、成犬は放し飼い、子犬は基本つながれている。人より犬に出くわすことが多い気がする。

銅門7

銅門6

などと考えながら村をぶらぶら歩いていたら、村人に話しかけられた。片言とも言えないようなたどたどしい英語単語でなんとか会話を成り立たせる。国籍、名前など聞かれ、犬の写真を撮れと言ったり、家族を紹介されたり、挙げ句の果てにウチに来いと言われ、クッキーやジュースを振る舞われ、何やら奥の方から蒸し器らしき蓋を開けて持ってきてくれたのは採れたてのタケノコだった。

タロコ族の銅門村に来て、まさかタケノコをいただくとは思っていなかった…

日本人と間違えるくらい日本語が上手なお宿のスタッフから昨日聞いたところによると、ここは銅の刀鍛冶が産業の村だったため「銅門」と言うらしい。刀の現物まで見せていただいた。
しかし、刀鍛冶が盛んだったのはとうの昔で、現在は刀鍛冶店は数軒しかないらしく、店さえ見つけることができなかった。

替わりに洋服の移動販売と犬。

銅門9

洋服屋がないくらい収入源に乏しく、非常に貧しい印象を受けた村。花蓮からバスで50分程度のところなのに、町との格差を感じざるを得ない。

台湾には原住民として認定された少数民族が数多くいるが、言語も民族ごとに異なり、各部族間の共通言語として日本語が使われていたこともあったようだ。また、少数民族にはキリスト教徒が多いらしく、ここ銅門にもキリスト教の墓地があった。

銅門10

お陰様で銅門村で時間を潰すこと3時間。帰りのバスが来る時間にちょうどスコールが降った。もしこのままムクムギに行っていたら、ずぶ濡れになっていたことだろう。ちゃんとした防雨の準備をしてこなかったので、結局は山奥に行かなくてよかったのかも。次回来るための予習と思うことにした。

翌日には台北へ戻らねばならない。帰りの列車のチケットを入手しようと花蓮駅の窓口で並ぶ。しかし!想定していた時間のチケットはすべてsold outと言われる。唯一、1席だけフライト2時間前に台北着の自強号(プユマ号の次に速い特急)があると言われ、仕方なく選ぶことに。

でも、もし遅延があったら?もし天候不順で遅れたら?など考えれば考えるほど心配になってきて…真夜中にハッと目が覚め、そうだ!のんびり列車の旅をすればいいじゃないかと気づく。ネットで調べてみたら、フライトまでたっぷり時間のある急行・莒光号を予約することができた。

翌朝、窓口で特急から急行列車にチケットを交換し、小さな花蓮駅のベンチで列車が来るのを待つ。旅情をかき立てるようなレトロな雰囲気とこれから列車で旅に出る乗客たちのワイワイ・ガヤガヤした雰囲気は、今の日本ではもう感じられない風情だった。

花蓮駅

台湾名物の駅弁も買って、いざ列車に乗り込む。

花蓮駅2

列車は日本には残っていないような車種で非常に古く懐かしい。走り出すとガタン、ゴトーンと鳴っている。まさに台湾列車ぶらり旅のはじまり。

車窓からは日本の田舎と見間違うような懐かしい景色が続く。

台湾列車

途中、団体客が乗って来て私のスーツケースを棚に上げてくれたり、隣の女の子は気を使って反対側の席に移動してくれたり、社内販売も古めかしいカートでオジさんが売りに来たり。昭和時代の列車の旅にデジャビュしたのかと思った。

しばらくすると車窓から海も見えた。山に海に、島国・台湾をひとまとめに味わえた。

台湾列車2

花蓮から約4時間、遅延もなく無事台北に到着。スーパー台風のお陰で珍道中になってしまったが、終わりよければすべてよし。台湾東部の旅、満喫!

<花蓮のお宿情報>
ここのお宿のスタッフの協力なしに今回の花蓮での珍道中はあり得ませんでした。部屋も快適、日本語ペラペラのスタッフもいて、とても親切に様々な情報をくださり本当にどうもありがとうございました!謝謝、多謝!
Sleeping Boot Hostel(http://www.sleepingboot.com/en/)

さて、翌朝。昨日の曇り空とは打って変わって、晴れ!山並みが見える。登山には最適じゃないかと気合いを入れて、バスターミナルへ。

銅門1

少しだけ日本語が話せる受付のおじさんから7時25分発のバスチケットを買い、ムクムギの入り口となる銅門という村にバスに揺られること約50分で到着。すぐ裏手の交番へ入山登録をしに行く。

銅門2

早速、お巡りさんに「入山登録したいんですけど〜」と言ったら、「ダメ!デンジャラス!」とにべもなく却下されてしまった。スーパー台風侮りがたし…

タロコ渓谷に行けず、ムクムギにも行けず、何のために花蓮に来たのだろう。しかも帰りのバスまで3時間もある。交番にずっといても仕方ないので、銅門の村を歩くことにした。

ムクムギに行かずとも、すでに山深く自然を感じられるのはありがたい。

銅門3

もっと山奥に行ったら、水も自然もさらに綺麗なんだろうなと妄想しながら歩く。

犬と車椅子と自然。不思議な光景。

銅門5

この村はやたら犬が多く、成犬は放し飼い、子犬は基本つながれている。人より犬に出くわすことが多い気がする。

銅門7

銅門6

などと考えながら村をぶらぶら歩いていたら、村人に話しかけられた。片言とも言えないようなたどたどしい英語単語でなんとか会話を成り立たせる。国籍、名前など聞かれ、犬の写真を撮れと言ったり、家族を紹介されたり、挙げ句の果てにウチに来いと言われ、クッキーやジュースを振る舞われ、何やら奥の方から蒸し器らしき蓋を開けて持ってきてくれたのは採れたてのタケノコだった。

タロコ族の銅門村に来て、まさかタケノコをいただくとは思っていなかった…

日本人と間違えるくらい日本語が上手なお宿のスタッフから昨日聞いたところによると、ここは銅の刀鍛冶が産業の村だったため「銅門」と言うらしい。刀の現物まで見せていただいた。
しかし、刀鍛冶が盛んだったのはとうの昔で、現在は刀鍛冶店は数軒しかないらしく、店さえ見つけることができなかった。

替わりに洋服の移動販売と犬。

銅門9

洋服屋がないくらい収入源に乏しく、非常に貧しい印象を受けた村。花蓮からバスで50分程度のところなのに、町との格差を感じざるを得ない。

台湾には原住民として認定された少数民族が数多くいるが、言語も民族ごとに異なり、各部族間の共通言語として日本語が使われていたこともあったようだ。また、少数民族にはキリスト教徒が多いらしく、ここ銅門にもキリスト教の墓地があった。

銅門10

お陰様で銅門村で時間を潰すこと3時間。帰りのバスが来る時間にちょうどスコールが降った。もしこのままムクムギに行っていたら、ずぶ濡れになっていたことだろう。ちゃんとした防雨の準備をしてこなかったので、結局は山奥に行かなくてよかったのかも。次回来るための予習と思うことにした。

翌日には台北へ戻らねばならない。帰りの列車のチケットを入手しようと花蓮駅の窓口で並ぶ。しかし!想定していた時間のチケットはすべてsold outと言われる。唯一、1席だけフライト2時間前に台北着の自強号(プユマ号の次に速い特急)があると言われ、仕方なく選ぶことに。

でも、もし遅延があったら?もし天候不順で遅れたら?など考えれば考えるほど心配になってきて…真夜中にハッと目が覚め、そうだ!のんびり列車の旅をすればいいじゃないかと気づく。ネットで調べてみたら、フライトまでたっぷり時間のある急行・莒光号を予約することができた。

翌朝、窓口で特急から急行列車にチケットを交換し、小さな花蓮駅のベンチで列車が来るのを待つ。旅情をかき立てるようなレトロな雰囲気とこれから列車で旅に出る乗客たちのワイワイ・ガヤガヤした雰囲気は、今の日本ではもう感じられない風情だった。

花蓮駅

台湾名物の駅弁も買って、いざ列車に乗り込む。

花蓮駅2

列車は日本には残っていないような車種で非常に古く懐かしい。走り出すとガタン、ゴトーンと鳴っている。まさに台湾列車ぶらり旅のはじまり。

車窓からは日本の田舎と見間違うような懐かしい景色が続く。

台湾列車

途中、団体客が乗って来て私のスーツケースを棚に上げてくれたり、隣の女の子は気を使って反対側の席に移動してくれたり、社内販売も古めかしいカートでオジさんが売りに来たり。昭和時代の列車の旅にデジャビュしたのかと思った。

しばらくすると車窓から海も見えた。山に海に、島国・台湾をひとまとめに味わえた。

台湾列車2

花蓮から約4時間、遅延もなく無事台北に到着。スーパー台風のお陰で珍道中になってしまったが、終わりよければすべてよし。台湾東部の旅、満喫!

<花蓮のお宿情報>
ここのお宿のスタッフの協力なしに今回の花蓮での珍道中はあり得ませんでした。部屋も快適、日本語ペラペラのスタッフもいて、とても親切に様々な情報をくださり本当にどうもありがとうございました!謝謝、多謝!
Sleeping Boot Hostel(http://www.sleepingboot.com/en/)